管理職を試す面接と質問「あなたにとってマネジメントとは何ですか?」

管理職の方の職務内容に「マネジメント」はつきものです。

そして、管理職の方が転職を考え、かつキャリアップしようとしたときに次も管理職ができる会社を選ぶことはよくあります。

しかし、「マネジメント」が何であるかを理解していないと、面接に挑んだ時点で多くの企業にお断りされてしまいます。

管理職は給与も高いですし、間違った人を採用してしまった場合、取り返しがつきにくいので企業側も慎重に事を運ぼうとするからです。

部下を管理できていればマネジメント?

マネジメント=部下を管理すること、というイメージを持たれている方が多いです。

しかし、それはマネジメントの側面の1つに過ぎません。

マネージャーの定義というのは簡潔に言い表せば「自律している人」です。

会社から見た時、裁量権を与えて仕事を任せればあとは責任を持ってそれをこなす人、ということです。

例え部下を持っていない人でもマネージャーになることはあります。

よって、まずあなたが考えているマネージャーの定義と企業側が持っているマネージャーの定義が合致するかを確かめるところから始めなければなりません。

例えば大きな組織にいると管理職になれるチャンスというのは非常に限られます。

ピラミッド構造で上にいくに従って人が減っていきますし、多くの人は下の主任から係長、課長、部長、といったステップを踏んでいかなければなりませんが、30歳くらいで主任になれても、その次に進むのには10年かかる、という会社も珍しくありません。

ですから、大きな組織にいるほどマネジメントについて正しく学ぶことが難しくなります。

出世レースは30代前半でほぼ決まる、というのが大きな組織の鉄則で、一生涯管理職になれない、という方もいます。

ですから、もしあなたが自分の将来を見据えていずれはマネジメントをしたい、と考えているのであれば30代前半までに転職を考えた方が良いです。

チャンスがない企業に居続けて時間だけを無駄に重ねてしまうと、管理職になるチャンスを逃すことになります。

「いえ、私には部下がいるので、主任ですがマネジメントをしていますよ」

という人もおられますが、それは最初に言った通り「マネジメントの一部」であって、管理職として必要な経験を積んでいるわけではないのです。

若くして管理職を経験することもある

面談の際に、既に管理職をされている方には次の職場でも肩書にこだわるかを確認しています。

例えば、現在の会社で部長だとしても、新しい会社でいきなり部長になれる訳ではありません。

管理職経験者であっても、現職より低い肩書が就くことは十分に考えられます。

特に、ベンチャー企業などで30歳くらいで若くして役員になったり、部長になったりしている方々はそうしたことがよくあります。

転職で叶えたいことが仕事のステップアップだと考えた時、肩書が落ちるのは避けたい、と考える方には、大切な判断基準としてお話をさせていただいています。

十分な裁量権が与えられ、やりたいことが実現できるのであれば、肩書にこだわる必要はありません。

なぜなら、肩書というのは一種の飾りであり、肩書がついているから偉い、偉くない、ということではないからです。

そして、もしあなたが次の企業でも活躍できるのであれば、肩書は自然とついてきます。

逆に短期で転職をしてしまうケースでは、この肩書に対する認識が誤っているケースがあります。

課長から部長という肩書になる転職をしたものの、実際の裁量権でいえば元の職場の方が大きく、責任だけが重くのしかかり、しかも、前任の部長が残した負債を押し付けられた、なんてこともありました。

面接の際にきちんと確認しておかなかったこともあるでしょうが、部長というタイトルにこだわってしまい、仕事内容や会社の状況を軽視した結果といえます。

タイトルがあろうがなかろうが、部下がいようといまいと、どれくらいの裁量権と責任が与えられるかが重要です。

特に裁量と責任のバランスが悪い会社に転職したケースは、ほぼ不幸な結果に終わるからです。

そして、「部長経験があるので部長は任せてください」「課長であればやったことがあります」という事を言われる方もおられますが、それは全く意味のないことです。

企業側は肩書だけの管理職を求めている訳ではありません。

マネジメントとは何か?

「次はマネジメントがしたいのです」と言い、次のステップとしてマネジメントできる会社を探されるのは30代に非常に多い考えです。

現在の職場では管理職になるのに長い時間がかかるのがわかっており、そこまで待てないというのが主な理由です。

この理由は当然のことではありますが、マネジメントを未経験の人に対してマネジメントを任せる会社は少なく、選考自体が非常に難しい転職となるでしょう。

多くの企業で落とされる覚悟をしなければなりません。

しかし、キャリアアップの転職をするにはそれくらいの挑戦はしなければなりませんし、肩書上は未経験のことでも自分の業務の中でマネジメント力を上げていくことは十分に可能です。

そもそも企業が解釈する「マネジメント」は千差万別です。

しかし、各社が考えるマネジメントに共通する要素が1つだけあります。

それは「ものの考え方」です。

深掘りすると非常に長くなりますが、ここでは簡単に項目だけお伝えしましょう。

  • マネジメントとは、人の強みを発揮させ、弱みを無くすことである。
  • マネジメントとは、会社の歴史、文化を仕事に組み込むことである。
  • マネジメントとは、組織の目的、価値観、目標を明確にし周知徹底し、適時確認することである。
  • マネジメントとは、組織の人間を成長させることである。
  • マネジメントとは、意識の疎通を確実にし、個人の責任を認識させることである。
  • マネジメントとは、生産性、人材育成、人、もの、金、責任など、成果の尺度を明確にし、測定しながら、向上させることである。
  • マネジメントとは、組織外へ成果をもたらすことである。

少し小難しい話が並んでしまいましたが、端的に言うと「マネジメントとは自律して行動し、かつ企業の物差しに沿って成果をあげよ」ということです。

これは周囲から見たときに非常に評価されやすい行動指針で短時間で「あいつになら部長を任せてもいいな」と思われるコツです。

すなわち、考え方自体はどんな仕事にでも適応できることなのです。

これらの考えを身に着け、仕事を任せられるようになれば例え未経験でもマネジメントの階段を登っていくことは難しくはないのです。