あなたが人間関係が理由で辞めたいなら、その前に考えるべきこと

求職者でこんな方が居ます。

「職場の人間関係で悩んでいて、一度、リセットしたいんです」

この理由で転職することはお勧めしません。

人間関係で転職を考える人達はかなりの数におよびます。

確かに人間関係というのは難しいものです。

上司とあわない、部下とあわない、同僚とあわない、といったことだけではなく、総務や経理の誰々さんが部長と不倫している、など、汚れた関係を知ってしまい辞めたくなる方々もいます。

しかしながら、どの組織にいってもそういうことはあると思ってください。

私は社内不倫や、パワハラを肯定している訳ではありません。

ですが、人間同士の関係において不適切な関係値というのはどの会社でも起こり得るのです。

人間関係は、組織というよりも集団に属している限り、決して避けられるものではありません。

義務教育だってそうです。

中学、高校といったクラスの中でヒエラルキーはあった筈です。

クラスの中でも派閥はあったでしょうし、強弱もあったに違いありません。

また、教師からのえこひいきもあったでしょう。

大学でも研究室でもサークルでも同じだった筈です。

人間が複数集まった状況で複雑な人間関係が生まれない、ということはありません。

考えてみてください。

あなたが、やりたい仕事をやれていない理由はダメな上司の責任でしょうか?

求職者の方と面談時に「上司は私の話を全く聞いてくれないんです」という話や「ある女子社員とイチャイチャするだけで全く仕事をする気がないんです」といったような話を伺います。

そういった時、私は訊き返すようにしています。

「ボスマネジメントされていますか?」と。

一般的なマネジメントとは、上司が部下をマネジメントすることを指しています。

しかしながら、同様に部下が自分の目的を達成するために上司を上手く動かすことを「ボスマネジメント」と呼びます。

上司の扱いが上手い部下は自分の仕事が進めやすいように、上司をコントロールしたり、上司に手柄をあげさせて勢力を拡大するような事をしています。

そして、いつの間にか上司を抜き去ってしまうようなことをします。

ボスマネジメントの重要性

「マネジメント」って上司が部下に行うものでしょう?なんてことを考えている方がいれば、それは古い考えです。

上司を上手くコントロールするだけで、自分への評価や給与を自在にコントロールできるケースも少なくありません。

もちろん、上司には手柄を挙げさせる必要はありますが、それは自然とあなたの手柄にもなるのです。

組織では時折、無能でも出世してしまうケースというのがあります。

そういう場合は権力や権限だけ持っていてそれの使い方が分からない、というケースも少なくありません。

そうした状況でボスマネジメントを行うことで、上司が持っている権限をそのまま利用できる事が多々あります。

しかも、失敗したケースなどで責任を取るのはほとんどの場合上司になる、というセーフティつきです。

ボスに対する影響度を上げる、ということはあなたの影響度が高まり、かつ安全に事が進められるということにほかならないのです。

そして、別にボスを傀儡にせよ、といっている訳ではありません。

あなたは催眠術師ではありませんから、上司を意のままに動かせるような魔法を使える訳ではないからです。

ですが、会話のテクニックとしてある方向へ誘導したり、自分への信頼度を向上させることは難しくありません。

部下として上司とどう接するかは非常に重要な意味を持ちます。

お互いが歩み寄っていないだけで、関係が破綻していると思い込み、それだけを理由に転職を行うのは間違った考えと言えます。

転職先でも起こる人間関係

私も何度も転職していますが、転職をするということはすなわち上司と部下という関係値以外も含めてすべてリセットするということです。

同僚や部下とだけではありません。

総務や人事、経理、マーケティング、開発、その他の部署との関係地もすべてリセットされます。

思い返してみてください。

会社のすべての人間があなたのことを嫌っている訳ではないはずです。馬が合わないわけでもないはずです。

しかし、会社を変わればこれらの関係値は一度リセットされ「無関心」というところから始まります。

新しい環境でまた深い関係地を構築するのはそんなに簡単なことではありません。

要するに現職というのは積み重ねた年数と同等の関係値というものが既に構築されています。

それを全て否定し、0にしてしまうのが転職という行為なのです。

残念ながら「あらゆる人から好かれ、あらゆる人と良い関係を築ける人」なんていうのはいません。

誰かに好かれれば誰かに嫌われる、これは人間の自然な仕組みによるものです。

ですから、「転職」によってリセットしても今と同様の関係値がまた出来上がってくるのです。

それを回避する方法はありません。

ですが、自分の仕事に関係がない人達との関係値は最悪無視しても構いません。

誰かに嫌われていようと、仕事に支障がなければ問題がないからです。

あなたが気をつけなければならないのは「上司」「部下」「関係部署の同僚」です。

これらとの関係地が芳しくないとき、あなたは転職を考えます。

もしその関係値をリセットしたいというのであれば転職の機会にすべての関係を良好に変えるように努力しましょう。

特に重要なのが「ボスマネジメント」です。

上司との関係値がこじれているときほど、自分の仕事がやりにくいケースはありません。

もし上司が無能だと感じられる場合でも、自分よりも権力を持っているのが上司なのです。

ですから、上司を上手くコントロールするすべを身に着けてください。

それが、あなたの働き方を変える切欠に必ずなるはずです。