苦手な社内政治に負けず自分を守るためのコツ

転職希望者8割が「社内政治はある」と主張されます。
「うちの会社は社内政治があって、まともに仕事ができません。うんざりですよ」
「戦うべきは外のはずなのに、中で戦っているなんてくだらない」

口々にこういった話をされます。
社内政治があるからこそ今の会社では正しく評価されていない、社内政治のない会社へ転職したい、ということに繋がるのですが、社内政治のない会社はありません

それどころか、マネジメントのポジション以上になれば社内政治なしで自分の評価を上げることは困難です。

ですから、社内政治を利用しましょう。
このような話をすると皆さん言われます。

「社内政治って無駄だと思うんですよ、もう疲れたんです」
「私は興味がないんです。関わらないことはできませんか?」
「私はそういうのは嫌いです。できれば回避したいのですが」

皆さんが社内政治に疲れ関わりたくない、巻き込まれたくない、と考えていることはよくわかります。
まれに「外資や海外では社内政治はないと聞いています。そういう環境にいきたいです」と言われる方もいます。
ですが、残念ながら外資だろうと海外だろうと社内政治はあります
ですから、あなたができることはたったひとつ、社内政治を利用することだけなのです。

社内政治に取り組もう

そもそも社内政治というと悪いイメージを持っていませんでしょうか?
はっきり嫌いだとおっしゃる方に話を聞くと、結局それって派閥でしょう、他人を利用するのは嫌なんです、というようなことを言われます。

日本のサラリーマンの多くは真面目です。
相手を蹴落としてでも出世したい、上にいきたいという野心を持つ方は少なく、いきなり後ろから刺されることはないでしょう。
ですが、気がつけば真綿で首を絞められるように巻き込まれていることがあります。
これは何故でしょうか?

私の外資での経験をお話しします。
日本では先輩が後輩を育成するのは当然のことですが、外資ではそのような仕組みはありません。
もちろん、規定では社員同士が協力するこというのは明記されていましたが、評価軸に入ってませんでしたので機能していませんでした。

それでも私は全体の仕事を楽にするために、自分のノウハウを後輩に教え、仕事の品質をあげ、みんなで成功するのだと考え実行していました。

しかし、その結果待っていたのはその後輩による社内政治でした。
ある程度実力をつけ、結果が出せるようになると社内で影響力を持ちます。
その影響力を行使して権力者に取り入り、自分の評価を上げるだけではなく他の人の評価を下げようとし始めました。

これは非常に直接的な例ではありますが、最も面倒な社内政治の例といえます。
実は日本でもこれと似たようなことが行われてます。

評価や人事に直結する権力者とべったりで、様々な情報を吹き込む輩が必ずいます。
そしてその怪情報を本人が耳にする頃には全体に噂として広がっており「誰がそんなことを言っていたんだ!」となります。

この印象操作、情報操作は陰湿な社内政治の最たるものです。
あなたもそれをやれというのではありません。
私が教えるのは自分を守ることの重要性です。

多かれ少なかれサラリーマンは競争社会ですから、あなたのことを好きな人も嫌いな人もいます。
目立つ活躍をしていればそれを良く思わない人もいるでしょう。
そうした中であなたが自分を守るとするならば重要な位置にいる人と信頼できる関係を築く必要があります。

全員と仲良くする必要はありません。
あらぬ噂がたったとき、かつ情報を操作されているとき、あなたを擁護したり、そのことをあなたに教えてくれる人と関係値を築いておくことです。

社内を見渡してみれば情報ネットワークというものが張り巡らされていることに気がつくはずです。
情報源と呼ばれる人たち、それを拡散する人たち、鵜呑みにする人たち。
社内で情報は日々駆け巡っています。
会議室の中で、喫煙所で、飲み会の席で、それは誰にも止めることはできません。

その情報が駆け巡る場所すべてにあなたはいる訳にはいきません。
盗聴器をしかける、なんていうこともナンセンスでしょう。

ですから、そういった情報をキャッチできる場所にいる人たちと関係をつくっておくのです。
すると「こういうこと言われていたよ」などのように情報を教えてくれるようになります。
これは権力者とも同様です。
なにも媚びへつらえという訳ではありません。たまに飲みや食事にでもいき良好な関係を保っておきなさい、ということです。

若い世代では飲み会は無駄、むしろ仕事なのだから残業代が欲しい、という社員が増えているそうですが、残念ながら飲み会は重要な仕事のひとつです。

上司や偉い人の話を聞き続けるなんて無駄なイベントに感じるかもしれませんが、上司の抱えている課題、状況、社内の情報などを聞き出すチャンスでもあります。
上司のことは自分を守るために必要な情報を与えてくれる情報屋とでも思ってください。
これと同じように情報を持っている部下とも情報交換の機会をつくるべきですし、同僚とも同じです。

仕事ができる人は上司からでも部下からでも仕事を盗みます。
また、海外の方がこのようなプレゼンはうまいです。
「自分は役に立つから仲良くしておいたほうが得だぜ」ということを自然にやってみせますし、良好な関係値を維持するために食事会やパーティなども積極的に参加したり開催したりします。

外資や海外は社内政治がない、などと考えているとより密な関係を求められることがあるので注意してください。

情報の優位性を利用する

社内政治に負けないように情報のアンテナを高くできるようになると情報という手札がたまっていきます。
時にはそれを使って条件交渉を行うこともできるようになります。

これは給与を上げて欲しい、ということだけではありません。
例えば「新しいプロジェクトに参画させてほしい」「視察があるのであれば同行させてほしい」「支社をつくるのであれば立ち上げに興味がある」など、本来であれば全体に情報が発信される前の情報を掴み、それに対して優先的にアプローチできるようになるのです。

様々な求職者の方にお会いしていると、社員間の給与や待遇に大きな差があるということがわかります。
特に中途採用をメインとしている会社は給与を段階的にあげていないので給与の逆転現象が起こっていることもよくあります。
上司より部下の方が給与が高い、今まで長い間会社を支えてきたメンバーより、こないだ入社したメンバーの方が給与が高い、などです。

会社内で評価されていれば、年齢、社歴は関係なく給与に差がつきます。
それらを左右するのも「社内での情報量の差」だったりするのです。
何も意見も言わず行動もせず情報を遮断していれば、やがてあなたは孤立します。

仕事上の会話はかわすでしょうが、同僚にとってあなたは仕事で関わる相手でしかなく、それが誰に変わっても気にしないでしょう。
それでは社内で評価されることは難しいのです。

社内政治はくだらない、嫌いだ、興味ない、という方も自分を守るためにきちんとした社内ネットワークを構築しておくことをお勧めします。