騙されるな!転職は今あるすべての問題を解決する薬ではない

求職者の方と話をしていると転職をすることで現状抱えている問題がすべて解決する、と考えている人が多いことに驚かされます。

「転職」には必ずリスクが伴います。

なぜなら、今の会社で築いてきた関係を捨て、すべての評価をリセットし、新しい環境に身を置く行為だからです。

こういう話をさせて頂くと「今は最悪ですから、今よりは良くなるはずです」とお答えになられるのですが、本当にそうでしょうか?

気に入らない先輩や上司がいる、給与や待遇が悪い、正当に評価されていない、だから、この会社よりもって良い会社に行きたい。

気持ちはわかりますが、転職先に嫌な人がいないとは限りませんし、正当に評価される保証などありません。

環境を変えたからといってすべての問題が解決するはずもなく「なぜ転職するのか」「自分がどうありたいのか」を見つめ直さなければ問題は解決しないのです。

万能薬をありがたがる人たち

日本人は万能薬をありがたがります。

例えば風邪薬、薬局にいけば無数の風邪薬が販売されており、様々な人達が買い求めます。

しかしながら、実は風邪に効く薬はありません。

風邪薬は発熱、頭痛、咳、痰、鼻水といった諸症状を抑える成分が入っているだけで、風邪を治癒させてくれるものではないのです。

風邪の諸症状は風邪の原因であるウィルスを弱らせるために発生します。

例えば、痰などは体内で戦って死んだウィルスの残骸を対外へ排出する行為です。

そういった諸症状を薬で抑えてしまえばより完治が遅くなる、ということにもなりかねません。

また、どんな薬にも副作用があり、全く効かないどころか逆効果になることすらあるのです。

外資系の企業で働くとわかるのですが、外国人は薬を飲む必要はない、ということが一般的です。

彼らは風邪くらいだと病院にも行かなければ、薬局で薬も買いません。

風邪は薬が治すものではなく、身体の治癒力が治すものだと知っているからです。

転職もこれと同じで、「とりあえず薬を飲めばなんとかなるだろう」という気持ちで転職をしても、本当の問題は解決しません。

それどころか副作用によって、より酷い状況に陥るリスクもあるのです。

多くの転職希望者は、自分がどうしたいのかを明確にせずに、とりあえず新しい会社を紹介してほしい、といいます。

しかし、よくよく話を聞いてみると転職では解決できなさそうな問題を抱えている人が少なくありません。

以前あったケースでは「今の上司と全く考え方が合わない。事細かに報告を求めてきて、それでは実力が発揮できない」ということがありました。ただ、話を掘り下げているとどうやら自分から報連相を全くしていないことがわかりました。

要するに上司はこの方があまりにも報告、連絡、相談をしないため、不安になり再三報告を促すようになったのでしょう。

このような理由で転職しても、転職先の上司には同じように報連相を求められることは明白です。

であれば、こんな理由で転職する必要は全くありません。

この方は面談をさらに掘り下げることで、先回りして報告をしたり、まめに相談をするように促したところ、しばらくして不満は無くなったそうです。

転職活動は嫌なことから逃げ出すために行うものではなく、仕事が上手くいっているときこそ、更に自分を成長させる場合に行うべきものです。

嫌なことから逃げ出そうとする転職は良い結果を生み出しません。

転職という万能薬に頼ろうとしている人たちは一度自分の課題点を整理すべきです。

また、同僚などに話をしづらい場合には転職エージェントを利用するのがとても有効です。

是非、一度第三者視点から見たあなたをチェックしてみてください。