あなたは職務経歴書を書く時、何を意識されていますか?
ただただ、事実を列挙していくことでしょうか。
やってきたことを思い出しながら書いているとそのような職務経歴書になりがちです。
ですが、職務経歴書はあなたのことを良く知らない採用担当があなたのことを知るために読むものです。
ですから、職務経歴書には「あなたが伝えたいこと」「あなたがアピールしたいこと」を盛り込みつつ、それが目立つようにしなければなりません。
私は幾千もの職務経歴書を見てきましたが、アピールポイントすら書いていないものが多すぎます。
そういった職務経歴書では例え実力があったとしても書類を通過することが出来ません。
職務経歴書を疎かにすることはそのままキャリアダウンに繋がっていると覚悟した方が良いでしょう。
第一印象についてはこちらの記事で述べていますが、

そもそも面接というステージに挑めるかどうかは職務経歴書が示す第0印象というものが大事になってきます。
あなたに会いたいか会いたくないか、興味を持つか持たれないかを決めているのは「職務経歴書の中身」なのです。
企業にあるポジションに応募しているのはあなただけではありません。
人気企業ともなると毎日何枚、何十枚もの職務経歴書が採用担当の元へ届けられます。
しかし、そのほとんどが企業が求めるポジションとマッチしないため、採用担当はその応募を一瞥して足切りしています。
例えば、開発職の場合「○○開発経験3年以上」などと記載してあるのにも関わらず、職業訓練校で開発を勉強してきました、今は未経験ですが頑張ります、のような的外れの応募もたくさん来るわけです。
ですが、企業としてそういった応募も無碍にするわけにはいきません。
そのように合致しない応募者すべてに対して、丁寧にお見送りの連絡をする必要があります。
また、書類を確認して合否を決定する面接担当も日々何枚もの職務経歴書に目を通します。
例えば、1日10枚の職務経歴書が来るとしましょう。
それにすべてOKを出していたら10時間の面接時間が取られます。
それは一日中、一週間中面接をしていなければならず他の仕事ができません。
ですから、興味が持てないような職務経歴書はちょっと見ただけで不合格にしてしまうことがほとんどです。
よって、自分のキャリア、アピールポイントを知ってもらうための職務経歴書の書き方は基本中の基本になります。
今まで自分がやってきた業務の経験や実績、そして、それによって何ができるのかを的確にアピールしなければなりません。
職務経歴書だけが立派で実際が伴わないというのではいけませんが、職務経歴書には「この人に会ってみたい」という魅力を盛り込まなければ、企業側は面接にも呼んではくれないのです。
また、履歴書、職務経歴書は面接時に面接官が懐に置いて質疑に使います。
その際に、面接内容で訊かれる質問の多くはその職務経歴書の内容になるはずです。
ですから、これは自分の強み、質問してほしいことを職務経歴書に盛り込めば、質疑の内容も自分の得意分野に絞りこめるということを意味しています。
受け身で面接に挑む候補者がほとんどである中、あなたは職務経歴書の書き方1つで、事を有利に進めることができるようになるのです。
面接官は履歴書/職務経歴書を見ているか?
もしかしたらあなたにも経験があるかもしれません。
面接時に面接官が履歴書や職務経歴書に記載してあることを質問してくることがあります。
そのような質問をされると「あ、この人、ちゃんと呼んでいないな」などと感じるかもしれませんが、決して「それは職務経歴書に書いてあります」などと答えてはいけません。
面接官は職務経歴書に書いてある内容をあえて質問しているからです。
もちろん、本当に見ていない面接官もいますが、基本的にちゃんとした会社の面接官はあなたの職務経歴書を見て、その上で質問をしています。
それは、そういう質問をしたときのあなたの態度を見ているということもありますし、あなたの書いた職務経歴書の内容をすべて信用しているわけではないからです。
面接官のスタイルによっては、職務経歴書に書いてある内容は参考でしかない、というケースもあります。
職務経歴書にはやってもいないことを書くことができます。また、都合よく記載することもできます。
ですから、あえて質問をし、質疑の上でその審議を明らかにしよう、ということをしているのです。
面接官は、今、目の前にいるあなたが本当にウチの会社で働けるのか、活躍できるのか、短時間で見極めなければなりません。
紙の上であれば、スーパーヒーローのような完璧な職務経歴を記載することもできます。
しかしながら、あなたが本当にそれをやり遂げたのか、それに相当するスキルを有しているのかを見極めるのは面接官の責任です。
ですから、職務経歴書をあえて読んでいないような態度で質問をしてきたとしても、きちんとそれに向き合って真摯に受け答えをしてください。
例えば、担当したプロジェクトが巨大なものである場合、あなたの担当範囲や果たした役割、解決した課題、失敗談など、そういった「職務経歴書に書かれていないこと」を掘り下げようとしてくるはずです。
もしあなたが幅広い経験をしているのであればプロジェクトを俯瞰的に見て語ることができるでしょうし、作業員として一部しか担当していないのであれば、自分の担当箇所のみを話すことになるはずです。
面接の質問には必ず意味があります。
ですから、面接官の思いにしっかりと向き合って受け答えをする必要があることを忘れないでください。