30代で「仕事を辞めたい」と考えているあなたに読んで欲しい後悔しないための判断基準

30代になると仕事内容や職場環境にも慣れてくるため、問題なく働き続けられるようになります。

しかし、おそらく多くの人が思ったことがある「仕事を辞めたい」という気持ちがわいてくるのも実はこの時期なのです。

理由は人間関係だったり、仕事が合わないと感じていたり、仕事内容が評価されていないとさまざまです。

仕事や職場に慣れてきたことによって、今まで見えてなかったことが見えてきて、それが不満に繋がっていることが多いと言えるでしょう。

ですが、次の職場も決まっていないのに勢いにまかせて仕事を辞めてしまうと、ブランクだけができてしまい、それが転職の妨げになるばかりか、最悪のケースでは大幅なキャリアダウンとなってしまいます。

辞めるにしても適切なタイミングが必要なのです。

今回は、そんなあなたが転職するかしないかの判断を適切に行えるよう、今回しないための判断基準を紹介します。

採用担当および転職エージェントを経験した私から最初にポイントを3つお教えしましょう。

  1. 事前準備をしっかりと行えている
  2. 空き時間を有効活用している
  3. あなたの考えをきちんと伝えられる

これらのポイントができていれば、転職はスムーズにできますしキャリアアップも望めます。

転職をするもしないも人生において重要な決断ですが、転職の失敗ばかりを気にしてしまい、気がつけば身動きできない状況になっていた、なんてことを防ぐためにもこの記事が役に立つでしょう。

30代で仕事を辞めたいと思う理由とは?

厚生労働省が発表した最新の雇用動向調査結果によると、30代の離職率は、30代前半男性が6.4%、女性が11.2%、30代後半男性が6.7%、女性が7.7%となり、20代についで多い水準となっています。

ですから、あなたが仕事を辞めたいと考えるのも決して珍しいことではありません。

では、なぜ30代は仕事を辞めたいと考えるのでしょうか?

まず、男女別に紹介します。

男性が「仕事を辞めたい」と考える3つの理由

転職の相談にこられる30代男性が仕事を辞めたいと考える理由として、大きなものは次の3つです。

  • 昇給率/昇給額の低さ
  • 仕事へのモチベーションの低下
  • 身体の問題

では、それぞれ詳しく見ていきましょう。

昇給率/昇給額の低さ

30代にもなると、会社の中では役職がついたりするのが普通で、それなりに責任も増えてきます。

そして、通常であれば責任に応じて給与額も大きく上昇すべきなのですが、残念ながら責任だけが大きくなり、給与が見合わないということが発生してしまうのです。

私のところへ相談にこられる求職者の中でも、最も多いのが人数が多くなく儲かっていない中小企業で発生している割合が高いのが特徴です。

この間相談にこられたBさんが話してくれたのは「後輩の育成が大変すぎる」といったことでした。

後輩の育成や仕事の割り振りを考える業務が増えるだけではなく、後輩のミスの分まで責任をとらなければならない、にも関わらず給与はあまり変わらないということで、割に合わないと感じることが増えたということでした。

責任だけが重くのしかかり、一方で賞与がでるわけでもなく給与もほとんど変わらない、そんな日々を過ごすうちにすっかりモチベーションを失い、仕事を辞めたいと思うようになったのだそうです。

中小企業庁が発表している「2017年版中小企業白書」によると、平均的な賃上げ率は1.8%から2.0%と低く、未来が見えないということが発生しているようでもありました。

では、Bさんのケースを元に、昇給をシミュレートしてみましょう。

Bさんは30歳、年収420万で肩書きは主任です。昇給率が2.0%だったとして年収の上がり方はこうなります。

年齢 月収 年収 月額手取り上昇額
30 350,000円 4,200,000円
31 357,000円 4,284,000円 7,000円
32 364,140円 4,369,680円 7,140円
33 371,423円 4,457,074円 7,283円
34 378,851円 4,546,215円 7,428円
35 386,428円 4,637,139円 7,577円

5年後には年収が463万ということで43万上がっているのですが、これではまったく満足できない、これだけ頑張っているのに月々の7,000円ぽっちしか上がらないのは耐えられないというのでした。

確かに昇給のペースが速い企業であれば年10%や20%上昇することもありますし、給与の基本的な見直しが行われた結果、倍になったという方も少なくありません。

反面、儲かっていない企業というのは昇給率が0%ということも多く、適切な昇給がされないまま何年も過ごしていると、昇給している人と比べて50万や100万といった差がつけられてしまうことになるのです。

あなたの職場では適切な昇給が行われているでしょうか?

今までの昇給ペースから5年後や10年後に年収がいくらくらいになっているかを是非計算してみてください。

仕事へのモチベーションの低下

長く同じ仕事を続けていると、仕事に対するモチベーションが低下したり、会社への忠誠心が低下したりすることで退職を考えはじめます。

20代の頃は何をしていても勉強になったり、新しい発見があったりするものですが、30代になると仕事も一通り覚えてしまい、毎日がルーティンワークのように感じてしまうわけです。

このような状態が長く続くと「このままで良いのだろうか」という気持ちが生まれはじめ、退職を考えてしまうのです。

仕事がこなせるようになってきたため自分への自信がつく反面、仕事へのモチベーションが薄れてきてしまうのは中堅にとって仕方がないことかもしれません。

20代のころのように夢中で仕事に取り組みたい、新しいことに挑戦したいという気持ちが大きくなるので職場を変えるのが一番手っ取り早いというわけです。

また、30代になると部下を持ち教育や評価を行わなければならなくなりますが、部下との関係構築に失敗しリセットしたいと考える人もいます。

  • より慕われる先輩を目指したのにどうも人がついてこない
  • そもそもマネジメントのような面倒ごとに関わりたくない

といったような、悩みをお持ちの方も多く、これらの解消のために転職を選択するということも少なくないのです。

慕われる先輩を目指している人は関係性をやりなおすために、マネジメントをやりたくない人はやらなくても良い職場を探すわけです。

目の前の仕事を片付ければ良かった20代と違い30代で求められる「コミュニケーション」は高度なものになっているということです。

身体の問題

30代というのは、20代の不摂生が一番響いてくる年代です。

若いと言えば若いのですが、20代のころのように深夜まで騒いで飲んで、徹夜で会社へ向かって、などのようなことが段々難しくなってくる年齢です。

また食事の好みも変わり、肉ばかり食べていたころと違い、胃がもたれるので脂っこい食事を避けるようにもなったりします。

40代、50代ほど老いを感じるわけではないものの、無理を重ねると体力がすぐには回復しないのもこの年代の特徴です。

20代のころであれば一晩寝たり土日ゴロゴロしていれば最大まで回復した体力がすぐには回復せず、だるい、眠い、やる気がでない、といった疲れを引きずるようになります。

そのため、若い頃からある程度ハードに働いていた方は燃え尽き症候群のようになり、仕事が手につかなくなるということです。

このように疲れている状況がつづくと、疲れている原因が仕事や職場にあるように感じるようになるので、退職を考えるのです。

女性が「仕事を辞めたい」と考える3つの理由

では、女性はどうでしょうか?

転職の相談にこられる30代性が仕事を辞めたいと考える理由として、大きなものは次の3つです。

  • 職場での人間関係
  • 家庭と仕事の両立ができない
  • やりたいことが他にある

では、それぞれ詳しく見ていきましょう。

職場での人間関係

女性というのはどの会社でも人間関係が複雑です。

例えば、学校でも仲良しグループがあったのを覚えているでしょうか?

それと同じようにどの会社であっても「仲良しグループ=派閥」といったものが存在します。

表向きは仲が良さそうに見えても、実はライバル視されていたり、陰口を言われていたりというのはよくある話ですし、「派遣のくせに生意気」といったような雇用形態による差別なども横行しているのが実態です。

これらの問題は女性が多い職場ではより顕著で、ほぼ女性の職員となる保育士の仕事では人間関係に悩んで退職する人が後を絶ちません。

このような女性同士の複雑な人間関係だけではなく、女性であること自体が原因で起こる悩みもあります。

よくあるのが女性が管理職についた場合で、この場合は男性の部下が言うことをきかないなど、女性に使われることに露骨に嫌な態度をとる男性も少なくありません。

そうなると、マネジメントはうまくいきませんし、仕事もしづらく、結果も出しにくくなるため、転職を考えるようになるのです。

家庭と仕事の両立ができない

家庭と仕事を両立しなければならなくなるのも、この頃の女性に起きがちな問題です。

家事を手伝う男性も増えてはいるものの、日本には「家事は女性がやるもの」といった古くさい考えは根深く存在しており、フルタイムで働いているにもかかわらず、帰宅後は夕食の準備や掃除に洗濯、休日はやり残した家事を片付けなければならないなど、女性にとって負担が大きいのが「家事」というシステムです。

相談にこられる方の中にはまったくといっていいほど家事を手伝わない旦那さんもおり、仕事で疲れているのにも関わらず家事を強要され辛いといった話をよく聞きます。

また、年齢的にはここに「子育て」が加わると、まったくと言って良いほど自分の時間がとれなくなります。

子供の面倒を見てほしいと言っても満足に面倒が見られない旦那さんにあきれ、結局自分で見なければならず、それでいて家事が減るわけでもないので、睡眠時間を削らなければならなくなるのです。

世の中の夫婦がすべてこのような感じではないのでしょうが、それでもかなりの割合の女性が同様の悩みを抱えていることは事実で、みな口をそろえて「仕事を辞めたいです」と言うのです。

ここから先には「親の介護」も待っており、定年を迎えた両親が気が抜けたのか突然呆けた、という話を聞くこともあります。

今まで元気に働いていて自立していた親が、要介護状態になるというのは恐怖でしかありません。

介護への対応は想像以上に大変で、富裕層であれば介護センターに預けたり、介護士に依頼することもできるのですが、多くの人はそうはいかないのが現実なのです。

内閣府が発表している「平成29年版高齢社会白書」によると、平成23年10月から1年間で介護を理由にした離職者数は10万人を超えており、そのうちの80%は女性でした。

やりたいことが他にある

女性の中には「本当にやりたかったこと」に未練を持っていることも少なくありません。

  • 本当はイラストやマンガを描いて生活したかった
  • アクセサリーなどを自作して販売したかった
  • 小説を書いてみたかった
  • フラワーアレンジメントや、料理教室などをやりたかった

このような夢を持っている人は少なくなく、このまま働いて一生を終えるよりは「やりたいことをやりたい」と考えるようです。

特に経理や事務などをやっている女性は、閑散期の日中の就業時間に空き時間ができることが多く「他にやりたいことがあるのに」といった気持ちを抱くようです。

これらの仕事は片手間にできるようなものではありません。

なので、仕事はパートなど短時間のものに切り替えて、余った時間で「やりたかったこと」を実現したいと考えるようです。

これは複数の物事を平行して進めることが得意な女性によく見られる傾向とも言えます。

会社を辞めるべき?辞めないべき?後悔しないための判断基準

ここまで男女別に「仕事を辞めたい」と考える理由を列挙してきましたが、あなたにとっても辞めるべきか辞めないべきか、というのは悩む選択となっているはずです。

退職するにしてもしないにしても、その決断は人生を大きく変えることになるのは間違いなく、よく考えて決断する必要があります。

しかし、ただ漠然と考えるだけでは間違いなく判断を誤ります。

退職するべきなのかしないべきなのか、きちんとした判断基準を持たなければなりません。

そうはいっても、どのような基準で判断するのかわからないことでしょう。

そこで、私が求職者にいつも話している3つの判断基準をお教えします。

  • 転職で望んでいることが実現できそうか?
  • 5年後にその仕事をしている自分を想像できるか
  • 今の職場にやり残したことや心残りはないか

では、それぞれ詳しく見ていきましょう。

転職で望んでいることが実現できそうか?

まず考えていただきたいのが、今の職場で仕事を続ける上で「今抱えている問題」を解決できるか、ということです。

 

たとえば、給与が安いという問題を抱えているとします。

しかし、会社は毎年赤字、様々な予算も削られ経費削減が叫ばれる状況です。

周りに訊いてもまともな昇給はされていないようで、10歳年上の上司は会社にしがみつくことしか考えていないとしましょう。

このような場合、奇跡の大逆転ホームランでも起きて会社が黒字化しない限り「給与が安い」という問題が解決されることはないわけです。

また、万が一会社が増収増益に転じたとしてもその利益を社員に還元してくれるとは限りません。

ということは、こういったケースでは「転職すべき」ということになります。

5年、10年働いていてもたいした昇給が望めないことは今からでも明らかだからです。

では、問題が「今の上司と馬が合わない」ということだったとしましょう。

この場合、周囲を見渡してみて「一緒に働いてみたい上司」がいないかを探してみるべきです。

もしいたのであればダメ元で「異動届」などを出すことで問題であった「今の上司と馬が合わない」といった問題が解決する可能性があります。

その他に不満がないのであれば、これは現実的な解決方法です。

「異動したい」なんて気まずくて言い出せないと感じるかもしれませんが、異動できれば問題ありませんし、できなくて居心地が悪くなったら転職を考えれば良いので問題ありません。

まずは、「転職しないと今の問題が解決しなさそうか?」という軸で考えてみましょう。

5年後にその仕事をしている自分を想像できるか

次の判断基準として「5年後」を想像できるかということがあります。

これは転職したとしても、しなかったとしても、物事が大きく変わっているくらいの年月です。

たとえば、5年後には部長になり、部を任せられているかもしれない、というのであれば先が見えていることになります。

逆に5年後も今と同じことをしているんだろうな、という想像ができるのであれば転職を考えても良いわけです。

会社によっては上の役職が詰まっていて、まったく空きそうにないということもよくあります。

これでは5年後にその仕事をしていても代わり映えしない可能性が高いわけです。

役職を求めている人などはベンチャー企業のように上が詰まっていない企業への転職を考えた方が良いということになります。

役職を求めないにしても5年後の自分がまったく変わらないことをしているイメージしか持てないのであれば、それは10年後、20年後も同じことをしている筈ですから、それで良いのかを考えるべきです。

給与や環境にも不満はないし、目の前の問題さえ解決すれば、いまの仕事を20年続けていきたいと考えているのであれば転職する必要はないのです。

5年後、あなたはどうしていたいでしょうか?

今の職場にやり残したことや心残りはないか?

最後に今の職場にやり残したことや心残りはないか、ということを考えてみましょう。

これは逃げの転職をしないためにも最も大切なことです。

あなたは今の職場に入って辛いことも一杯あったでしょうが、楽しいこと、笑顔になったこともあったはずです。

そういった思い出を振り返ってみて「やり残したことや心残り」が見つかるようであれば、あなたはまだ今の職場で働いた方が良いかもしれません。

逆に「やりきった」と思えるのであれば、次の職場へ旅立つことは悪い選択肢ではないでしょう。

この自分を振り返るという作業が大切なのは「一時の気の迷いで辞めたいと考えているのではないか」ということを明らかにできるためです。

今、あなたがたまたま笑顔でなく落ち込んでいるから「辞めたい」と感じているのかもしれないということです。

その場合は「どうして辞めたいと感じているのか」を深く掘り下げてみてください。

意外と原因は仕事とは関係のないところにあるものなのです。

最後に

30代で「仕事を辞めたい」と考えている時に後悔しないための判断基準をご紹介しましたがいかがだったでしょうか。

これらの判断基準に照らし合わせても自分で判断しきれない、ということもあるかもしれません。

そのときは、良かったら是非相談にお越しになってください。