残業が多過ぎ!体がきつい?残業が少ない会社に転職するための方法

求職者が「残業が多すぎてつらいです、死にそうです」と相談に来られたときに話をよく聞かせていただくと、尋常ではないほどの時間働いていることがあります。
残業が月に100時間、20連勤、家に帰る暇が無いので近くのカプセルホテルに泊まっています、など労働基準法違反の会社がこれほどあるのかと驚かされます。

日本のサラリーマンの平均残業時間は月約30時間です。
月に営業日が20日あるとすれば、1日あたり1.5時間。1時間半の残業ということです。
しかし、実際には実態が見えない会社も多く、タイムカードを押させてから働かせたり、残業をつけてはならない、といったルールを課している会社も少なくありません。

今回はこのような会社の実態に迫ると共に、転職でどのように労働時間に問題がある企業を避けるかをお教えします。

36協定を知っていますか?

36協定とは、時間外労働に関する労使協定のことです。
労働基準法36条に基づき、会社は法定労働時間(主な場合、1日8時間、週40時間)を超える時間外労働を命じる場合、労組などと書面による協定を結び、労働基準監督署に届け出ることが義務づけられています。

そして、時間外労働をさせる場合も限度時間が定められています。
1ヶ月の場合は45時間、1年の場合は360時間と定められているのです。
(変形労働時間制の場合は1ヶ月42時間、1年は320時間になります)

「そんなの余裕で上回っているよ!」という方も少なくありません。
また、逆に「それでは仕事が終わらない!」という方もいます。
実際に45時間の残業では終わらないケースもあり、その場合は企業は36協定に「特別条項」をつけることができます。

この「特別条項」とは、臨時的に限度時間を超えて時間外労働を行わなければならない特段の事情が予想される場合には、従来の限度時間を超える一定の時間を延長することができる、というものです。

要するにどうしても仕事が終わらないのであれば月45時間を超過しても良いですよ、ということを言っています。
しかし、この特別条項も無限に残業ができるわけではなく、回数は1年の半分以下の月でなければならず、時間も80時間あたりが限度とされています。
この限度時間も企業が決められるのですが、過労死認定のラインが月の残業が80時間超える場合となっているため、ここを上限に設定する企業が多いようです。
過労死のラインは厚生労働省労が過労死の労災認定基準として設けたもの)

これを聞くとそもそも国が残業を推奨しているみたいだ、とお感じになられる方も多いのですが、それはその通りです。

年の半分とはいえ月80時間の残業が許されているということになるのですから。
80時間の残業といえば、20日間4時間の残業があるという計算になります。
朝9時に出社する会社であれば休憩時間1時間を挟み、8時間労働で午後6時が定時になりますが、そこから4時間残業をすれば午後10時です。
もちろん、これは通勤時間を入れませんから1時間通勤をするサラリーマンであれば、午前8時から午後11時まで会社に時間拘束をされているわけです。
これに朝食、夕食、お風呂、トイレの時間を加えればもう自由時間はないようなものでしょう。

人間はこのような働き方を続けていれば壊れてしまいます。
事実、相談者の中にもうつ病と診断され休職を余儀なくされたあとに退職となった方々が何人もおられました。
過労で入院し3ヶ月病院のベッドの上で点滴を受け続けた方もおられます。

仕事をする上で最も怖いのが体と心を壊してしまうことです。
これらは壊れてしまえばもう二度と元には戻りません。
ですから、このような状況にある方々は体や心がボロボロになる前に転職を考えるべきです。

いま転職する気が無くてもすべきこと

もし辛い状況にあったとしても義務感などでなかなか転職に踏み切れない方々がいます。
そういった方にお勧めしているのが、いまは転職する気が無いとしても「リクナビNEXT」のような転職サイトへとりあえず登録しておくことです。

なぜなら、ストレスや疲労が限界に達すると転職サイトに登録する気力すら無くなってしまうからです。
そうなった場合、何をするのも面倒になり思考停止してしまう求職者の方がほとんどです。
するとゾンビのように働き続けることになり取り返しがつかないことになります。

廃人になるギリギリ前に私に相談してくれたCさんは、本当に何もする気がなくなっていて、通勤電車を待っているときにホームでフラッとなり線路に落ちそうになったところを通りすがりのOLさんに助けられ、そのまま会社にいかず私のところへ相談しにきてくれました。
一歩間違えば電車が止まっていた案件ですから相談に来てくれて私は安堵したものです。

転職コンサルタントへ相談へ行くというのは気が引ける方でもWeb登録型の転職サイトであれば今すぐにでも登録できます。
気になる求人情報をストックしておくだけでも転職という逃げ道があるということがわかり、過労で倒れる前に動き出すことができるようになるのです。

求人サイトは無料ですし、条件さえ登録しておけば条件にあった新規求人や転職可能なおすすめ求人がメールで届くようになります。
今は転職できなかったとしても、そうした転職の情報を見るだけでも構いません。

参考までに最も案件数が多く利用人数も多い「リクナビNEXT」のサイトを置いておきます。

リクナビNEXT ネクス子

しかし、転職をしても残業が減るとは限らないですよね、と思われるかもしれません。
その対策についてももちろんお教えします。

人間らしい働き方ができる企業を見つける方法

「残業が多いかどうかなんて入ってみないとわからないですよね」と言われる方もおられますが、実のところ入らなくてもわかるようになっています。
「企業求人のところを見る?」
「面接で聞く?」
それじゃ本当のことはわかりません。

答えは「就職四季報を読む」です。
「就職四季報」は掲載料をもらわず客観・中立的な立場で制作しているので、会社が出したがらない「離職率」や「有休取得状況」なども掲載しています。
その中にズバリ「残業(月)」という数値があるのです。

ここで首都圏では有名な企業である「東急ハンズ」と「ドン・キホーテ」を比べてみましょう。
まず「東急ハンズ」からですが、右上にある「残業(月)」の欄を見て下さい。15.1時間となっています。

対して、ドン・キホーテの場合、「残業(月)」がNAとなってますね。
NAとはなんでしょうか?

「NA=No Answer」は会社が「出せない」とした数値です。
会社からこの数値は開示できない、と言われたものなのですね。
これだけでは一概に言えないものの「NA(No Answer)」は企業が答えたくない数値になっているのが普通です。
すなわち、NAの企業は残業が多いことは覚悟すべきです。
もし問題がない数値であれば自信を持って書けるからです。

この「就職四季報」に載っている項目は多岐にわたりその多くをNAとしている会社もあります。
そういった会社は就活をしている人にはこの情報を見せたくない、と言っているわけです。

これらの数値を元にすることでその会社が働きやすい会社かどうかわかります。
「東急ハンズ」は有給消化率も優秀で「15.7/20日」と付与された20日をほとんどの社員が16日近く消費していることになります。
「ドン・キホーテ」は有給消化率もNAですね。

面接や説明会で「有給はどれくらい取れますか?」などと聞くのは担当者の印象を損ねるだけなので、こうしたきちんとした資料で確認すべきです。

15.7/20日と聞いて「有給を全部消化できないなんて、あまり良い会社じゃないんじゃない?」と言われることもあります。
しかし、日本の平均有給消化率は50%、すなわち10/20日が一般的です。
できるだけ20日に近い方が望ましいのは確かですが、平均値を上回っていることが大事です。
どうしても休めない立場の人というのもいるものなので、職位が下がれば社内でも平均値を上回ります。
おそらく15日を上回っていれば平社員であればすべて消化しているのに近い実態でしょう。

労働時間の短縮は日本における何十年もの課題と言っても間違いではありません。
最近では「ワークライフバランス」(仕事と生活の調和)が叫ばれています。
以前より「ノー残業デー」を設ける企業がでたり、政府が提唱した「プレミアムフライデー」を導入する会社も増えてきています。

ただ、注意しなければならないのは、仕事の効率化や残業時間を減らすということをうたいながらも、本当の目的は残業代を減らしたい、というケースがあることです。
通常の残業には賃金の25%増し、深夜残業や月60時間を超える場合は50%増しの残業代を支払わなければ法律違反になるのですが、それを避けるため一定以上の残業を認めず、家での作業や会社でのサービス残業を強いられる会社もあります。

残業が多いとすぐにブラック企業と言われることもありますが、それは違います。
実際は業績の良い伸び盛りの会社も残業が多くなりがちだからです。

業績があがると仕事が多くなり1人1人の負担が上がった結果として残業時間が増えます。
人を雇って補充するのはすぐに行えることではないからです。
こうした伸び盛りの会社は一時的に残業が多くなることは普通ですし、仕事がなく残業もまったくない会社は利益も出ていないので今度は昇給がない、というケースもあります。

なので、離職率などもあわせて企業の健全性を考える必要がでてきます。
悪質な企業では管理職には残業代を支給しなくても良いことを利用して「名ばかり管理職」を大量に設定しているケースがありました。
また、年俸制、裁量労働制、変形労働時間制なども残業時間が不透明になりがちな制度です。

これらを外部から知ることは難しいのですが、会社が不適切なことをしていればそれは離職率にあらわれます。
データはデータでしかないことを踏まえ、総合的に企業を判断してください。

もし不安に思うようであれば実際に会社の場所にまで足を運んでビルの外から電気の消え具合を確かめたり、出てくる社員の顔をうかがうことくらいはするべきです。
客観的な材料をあつめればその企業が働きやすいかどうか見えてくるのです。

就職四季報に目当ての企業が載っていない場合

こちらは奥の手ですが転職コンサルタントを利用して下さい。
転職コンサルタントもこれらの外にでない情報を持っていますので有効活用すべきです。

企業の情報はなかなか外にでないものですが、人材紹介会社では転職した人たちからや相談にくる人たちから正確な情報を得る機会があるため、企業データベースとしては非常に優れています。

おすすめの転職コンサルタントをリストアップしていますので是非参考にしてください。

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最後に

残業の実態と共に残業が少ない会社へ転職するために必要な見分け方をお教えしてきましたがいかがだったでしょうか?

仕事は体と心が充実していなければ結果を出すことはできませんし、万が一壊れてしまうことがあれば自分の人生まで滅茶苦茶になってしまいます。

まずは自分の人生を大切にすることを一番に考えて下さい。